「なぜ?」に重きを置き、 一本の映画を観るように 思索しながら読む西洋音楽の歴史。 音楽史のバイブルとして高く評価されているグラウトとパリスカによる「新西洋音楽史」(*)。 その「新西洋音楽史」で展開されている音楽史的に重要な点と点を繋ぎ、 ある場面における変化の流れを詳しく、そして多面的に解き明かす。 前半は、政治的な出来事、文学や他の芸術にも触れながら、 それぞれの時代の音楽の歴史の概略を分かりやすい文章で説明し、 後半は、前半で述べた内容を、具体的な音楽の現象の中に固定する構成。 具体的な音楽の例や簡潔な表などを用いながら、 音楽家でなくとも理解できるような言葉による、 分かりやすい分析と語り口のシリーズ第一弾。 ------------------------------- 近年研究の進展著しい西洋音楽の歴史の深部へと、 堅苦しくない語り口でいざなう一冊です。 プロ・アマ問わず音楽のルーツを辿りたい方へ! < 三巻シリーズの第一巻 >
【著者】 マリオ・カッロッツォ(Mario Carrozzo) 1961年、ナポリ生まれ。ローマのサンタ・チェチーリア音楽院で、ピアノと音楽学のディプロマを満点で取得。その後、パヴィア‐クレモナ大学で音楽学を学ぶ。バッハ、ヴィヴァルディ、シューベルト等の音楽、さらに聴覚教育法とフーゴー・リーマン(Hugo Riemann) の音楽理論に関する歴史的・分析的な論文を発表しながら、一般的な音楽的研究と平行して、科学的研究にも励む。1975年よりピアニストとしての活動を始め、ナポリのサン・ピエトロ・ア・マジェッラ音楽院図書館の手稿譜の目録作成のプロジェクトにも参加。現在、カンポバッソのロレンツォ・ペロージ音楽院で教鞭を執るとともに、マーラーのモノグラフにも取り組んでいる。 クリスティーナ・チマガッリ(Cristina Cimagalli) 1961年、ローマ生まれ。ローマのサンタ・チェチーリア音楽院で、オーケストラ指揮、音楽学、ピアノのディプロマを取得。作曲法、バロック奏法等も学ぶ。論文も多数発表しており、カタログ監修、学会や演奏会等の企画・司会、プログラムの執筆なども行う。現在、1800~1850年にローマで行われた演奏会活動の再構築を研究テーマとしている。作曲家、指揮者、ピアニストとしても活動し、イタリア国内外で演奏会を行っている。1994年より国立音楽院で音楽史を教え、現在はカンポバッソのロレンツォ・ペロージ音楽院で教鞭を執っている。 【訳者】 川西 麻理(かわにし まり) 1979生まれ。東京音楽大学卒業後、渡伊。研鑽を積む。ミラノ在住。第13回いたばし国際絵本翻訳大賞特別賞受賞。訳書に「君はだぁれ?」(シーライトパブリッシング発行)がある。 (*) 「新西洋音楽史(上・中・下)」 ドナルド・ジェイ グラウト、 クロード・V パリスカ (著) 戸口 幸策、寺西 基之、津上 英輔 (翻訳) 音楽之友社(発行)