「イタリア国内でラジオを点ければ聴こえてくるが如く日本でもイタリアPOPSを普通に聴けるようにしたい」との想いを込めてイタリアのPOPSを紹介するコーナーです 11.2011年ヒットチャート / ~ ”きいてみ~よ!” イタリアPOPSのススメ ~ 第11回


11.2011年ヒットチャート / 
~ ”きいてみ~よ!” イタリアPOPSのススメ ~ 第11回
《Piccola RADIO-ITALIA(ピッコラ・ラディオ=イタリア)》

2012年1月16日にイタリア国内の年間ヒットチャートが発表となりました。
※対象期間:2011年1月~2011年12月
※FIMI(イタリア音楽工業協会)とGFKによる調査データ

本コラムではその中から抜粋してご紹介いたしましょう。なお、イタリアのチャートは国内・国外混合のチャートですので、イタリアものだけを抜き出したランキングに手直しし、括弧内に本来のチャート内順位を入れておきました。

※各部門のベスト10等は、筆者のサイトにUPしておりますので、詳細はそちらをご覧ください。

なお比較対象として、以下のチャートも併せてご参照ください。
★ 2010年 イタリア年間ヒットチャート(対象期間:2010年1月~2010年12月)
★ 2011年 Wind Music Awards(対象期間:2010年5月~2011年5月)

[アルバムチャート]
1位
VIVERE O NIENTE(生きるか無か) / VASCO ROSSI(ヴァスコ・ロッスィ)
2011年3月29日発売
2011年11月FESTAにて紹介

イタリアRock界を牽引する大御所スターVasco Rossi。2012年には60歳を迎える年齢ながら、圧倒的な底力を今回も見せつけてくれました。新作発表が無い年でさえ、過去のアルバムやDVDがベスト10に食い込んでいることが多いので、Newアルバムが出た2011年のアルバムチャート首位の獲得は当然かもしれません。おおよそ、日本では存在し得ないタイプのスターと言えるでしょう。

2位
VIVA I ROMANTICI(万歳、ロマン主義者たち) / MODA`(モダー)
2011年2月16日発売
2011年5月FESTAにて紹介

2011年のサンレモ音楽祭で惜しくも優勝を逃す2位に甘んじたものの、最もセールス的に成功したのがこのModa`。2010年のシングルチャートに2曲を送り込み、2011年2月のサンレモ音楽祭参加時には、2010年のアルバムチャート2位に輝いた新人歌手Emma(エンマ)と組んでの出場などが相乗効果をもたらしたと言えるでしょう。それにしても、今回のチャートでも2位、サンレモでも2位、パートナーのEmmaも2位と、どの局面においても『2位』に準ずるという運命に翻弄されているのでしょうか・・・・・?

3位
ORA(今) / JOVANOTTI(ジォヴァノッティ)
2011年1月25日発売
2011年7月FESTAにて紹介

2010年シングルチャートでは、首位に輝くだけでなく2曲のベスト10入りを果たしたJovanottiの待望のNewアルバムで、1月発売という好条件が重なったため、当然の上位進出。欲を言えば、1位2位を争う結果となっても良かった格のアルバムだったのに残念な結果だったとも言えるでしょう。

4位 (実際は5位)
INEDITO(未発表曲=新曲) / LAURA PAUSINI(ラウラ・パウズィーニ)
2011年11月11日発売
2012年1月FESTAにて紹介

1年超の活動休止期間を経て3年ぶりのNewアルバムを、1並びの発売年月日にこだわってリリースしたLaura Pausini。イタリア本国は元より、ヨーロッパや中南米でも大きな人気を誇り、そして北米でもグラミー賞を獲得するなど、世界的な大スターとなったLauraは、僅か2ヶ月弱の販売期間ながらベスト5に入るセールスを収めるという驚異的な販売力を見せ付けてくれています。

5位 (実際は6位)
IO E TE(私とあなた) / GIANNA NANNINI(ジァンナ・ナンニーニ)
2011年1月11日発売
2011年7月FESTAにて紹介

56歳にして初産して得た愛娘に捧げたアルバムで、イタリア女性ロッカーの旗手としての活動に一段と円熟味を加えた良質なアルバムに仕上がっています。前出のLaura Pausiniのアルバムにもゲスト参加しています。

[DVD chart]
1位
SEI ZERO(意:60=60歳) / RENATO ZERO(レナート・ゼロ)
2011年5月10日発売

1970年代に女装というイロモノ路線でデビューしたものの、着実かつ完成度の高い活動を積み重ね、いつしかイタリアPOPS界の重鎮のひとりとなったRenato Zero。2011年は60歳を迎える記念事業『Sei Zero』を敢行。
※『Sei Zero』とは、『君はゼロ』という意味と『60歳』を掛け合わせたタイトル
イタリアPOPS界の新旧のスターたちをたくさん招いて共演した記念ステージを収録したこの3枚組DVDは、イタリアPOPS界にとっても重要な位置付けとなるため、今回のチャートでぶっちぎりの首位は納得できますね。

Piccola RADIO-ITALIA
YoshioAntonio こと 磐佐良雄

***** 今回ご紹介したアルバム *****
VIVERE O NIENTE(生きるか無か)
アルバム:VIVERE O NIENTE(生きるか無か)
アーティスト:VASCO ROSSI(ヴァスコ・ロッスィ)

VIVA I ROMANTICI(万歳、ロマン主義者たち)
アルバム:VIVA I ROMANTICI(万歳、ロマン主義者たち)
アーティスト:MODA`(モダー)

ORA(今)
アルバム:ORA(今)
アーティスト:JOVANOTTI(ジォヴァノッティ)

INEDITO(未発表曲=新曲)
アルバム:INEDITO(未発表曲=新曲)
アーティスト:LAURA PAUSINI(ラウラ・パウズィーニ)

IO E TE(私とあなた)
アルバム:IO E TE(私とあなた)
アーティスト:GIANNA NANNINI(ジァンナ・ナンニーニ)

SEI ZERO(意:60=60歳)
アルバム:SEI ZERO(意:60=60歳)
アーティスト:RENATO ZERO(レナート・ゼロ)


***** 『第81回 イタリアPOPSフェスタ』開催のお知らせ(予定の内容) *****
★ Pooh来日特集
★ イタリアで最近リリースされた話題作から

日時:2012年2月11日(土) 17:15~21:30 (16:45開場)
会場:東京・JR亀戸駅 徒歩2分
定員:先着20名様
参加費:無料
※お申込み&詳細は以下のサイトまで。
『ピッコラ・ラディオ=イタリア』
http://piccola-radio-italia.com/

参加者層は、イタリアPOPS初心者からヘビーリスナーまで、大学生から60歳過ぎの方まで、幅広い方々が集まります。初心者やお一人様でのご参加、大歓迎です!


”きいてみ~よ!” 
~ イタリアPOPSのススメ ~ 第11回
2012-01-27